包丁がほしーの

 普段使いの包丁を買い替えたい!

元板前としてお恥ずかしい話ですが、普段使いしている包丁は嫁さんと同棲を始めた時にホームセンターで購入した関孫六の三徳包丁です。(2000円くらい

自分用に230mmのツヴィリングの牛刀を持っているんだけど、これは肉塊を小分けする用。
230mmという大きさは我が家のキッチンでは取り回しが悪く感じます。
板前時代の包丁は鋼なのでさびやすく、普段使いとしては扱いが面倒。

2000円の包丁でも使えなくはないんだけど、やはりというか、値段が値段なだけに刃持ちが悪いんですよ。
2000番の砥石で仕上げても、2週間くらいで切れなくなっちゃう。新聞紙で撫でれば一時的に切れるんだけど。やっぱり長く切れる包丁が欲しいやん?

ってなわけで今回は包丁について考えていきます。

とまぁ。包丁を調べていて思ったんだけど、包丁を選ぶにあたって最適解は一つじゃないってことに気づいたんです。
アルコールストーブ選びと同じですな。
包丁によって形状や材質、硬度、防錆性など千差万別で。自分が何を重視したいのかで答えが違うんですよ。

とどのつまり。どんな食材にも使えて錆に強く、切れ味も長持ちして、研ぎやすいオールSランクみたいな包丁は存在しないわけです。(存在してたら教えて)
まさに アチラが立てばコチラが立たず ですな。

素材のアレコレ

包丁の材質は大きく分けて3つでしょうか。
  • 鋼 :主に和包丁に使用されている印象
  • ステンレス :主に洋包丁に使用されている印象
  • セラミック :知らん
鋼は切れ味が良い反面錆に弱い。
鋼にクロームなどを加えて錆耐性を付けたステンレス。その分切れ味が鋼に劣る。
これらは一般論ですけどね。実際はステンレスほどじゃないけれど錆耐性がある鋼もあるし、錆耐性はそのままに鋼と同等の切れ味があるステンレス素材もあるって話。

今回は家庭用で普段使いがメインなので扱いやすいステンレス包丁の深堀りしていきます。

ステンレス系は硬ければいいってもんじゃない

ステンレス包丁は高級ラインになると、それに比例して良質な鋼材を使用しているわけですが。高級な鋼材ほど硬度が高いんですよね。
たしかに包丁自体が硬ければ切れ味や刃持ちが良いわけなんだけど。そこだけにフォーカスしてしまうのは安直すぎると思うんです。

なぜか。
包丁メーカーやシリーズによってコンセプトに違いがあるんだけど。
例えば、「硬度が高い包丁は自分で研ぐのが大変=メンテナンス性に欠ける」とか。
硬いがゆえに柔軟性がなく欠けやすかったり、万が一落下させてしまうと折れてしまったり。鋼とは違った意味で管理するのが難しいんですよね。

僕としては、料理人は自分でメンテナンスできてナンボだと思っているので最高硬度の材質が絶対正義とは思いません。

個人的な見解では、高硬度の鋼材にこだわらず、包丁の厚さや、刃が構造(全鋼なのか合わせなのか割り込みなのか)、包丁全体のバランスをチェックしたほうがいいと思っています。


どこかのガレージブランドがSPG2(という高級鋼材)を使用した牛刀を6万くらいで販売開始したけど、まさに情報だけで満足する層をターゲットにしていて正直気持ち悪いと思った。
完全に好みの話だけどダマスカス柄はダメ。っていうか、ダマスカス柄はダマスカス鋼ではない「なんちゃって」なので、どうなの?と思ってしまう。各種刃物メーカーが高価格帯にダマスカス柄をラインナップしているけど、高級=ダマスカス(ウーツ鋼)のイメージを利用し、ダマスカス柄を付加価値として値段に転嫁しているような印象を受ける。(実際のところは知らんけど
そもそも個人的なセンスの問題で、僕の乏しい感覚ではあの模様が良いとは思えない。

脱線しましたね。High、次。

三徳なのか牛刀なのか筋切りなのか

これは完全に好みです。メインで使う食材が何なのか。によって答えが違う気もするけれど。
ぶっちゃけこの3者は使おうと思えば大体の食材に使えます。

一応、それぞれ主な用途を挙げてみます

三徳

その名のとおり、野菜・肉・魚に使える包丁。
刃渡り160mm~180mmが一般的。狭いキッチンでも扱いやすい。

牛刀

海外ではシェフナイフと呼ばれている、牛刀という名ではあるけど、三徳同様に使用できる。大き目のサイズは肉塊の切り分ける際に重宝する。
刃渡り180㎜~230㎜が一般的。

筋引き

お肉の筋を切ったり、肉を切り分けるときに使用する。牛刀に比べ刃が薄く刀身が細いため取り回しが良い。前者2つとの明確な違いは魚下ろしに適していない点。
刃渡り240㎜~270㎜



この辺の扱いやすさは性差や体格、キッチンの広さで変わってくると思います。
冒頭でも書いた通り、僕の牛刀は230㎜でキッチンが狭いから結構使いづらいです。我が家のキッチンでは210㎜の牛刀のが良かったかも。いずれにしても我が家の環境では筋引きは選択肢から外れるかな。


まずは一本。ふるさと納税で見つけた【三星刃物】

ふるさと納税の返礼品を何にしようかと考えていたとき、
「包丁でええやん!」と思いつき、いくつか調べてみた中で気になった包丁を発見。
三星刃物製作所が販売する≪和-nagomi-≫
直感で「これがいい」と思いました。
鋼材はモリブデン鋼。
モリブデンは切れ味や切れ長こそ高級鋼材に劣るけれど、硬度が58くらいだから研ぎやすいんですよね。刃渡りは180㎝なので三徳包丁にしては大き目。
不覚にも画像を削除してしまったのでインスタのストーリーズ画面で。





価格もモリブデン鋼三徳としては平均的な値段なので良いと思います。



気になる点としては、刃の構造について公表していないことでしょうか。
価格からすれば恐らく割り込みなんだろうけど。

上位モデルのプロフェッショナルに至っては鋼材すら公表していないからね。
まぼろしの鋼材を2年かけてメーカーに交渉して、鋼材名を公表しない代わりに使わせてもらえるようになった。とネットには書いてあったけど。どこまで本当なのやら。


この三徳を手に入れたばかりだから。次の2本目は吟味したいけれど。
この世界も沼。鋼材、構造、研ぎ技術、切れ味切れ長評価。考えれば考えるほど答えがでないっすね。

刃が薄い210mm前後の牛刀をベースに探してみようと思っています。
高村、佐治武士、堺刀司この辺がアツい。

あぁ~砥石も考えなきゃだなぁ。
5000番?6000番?その上は8000番?

沼沼沼


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